た…楽しかった……

先週末からの旅行をちょこっとだけ振り返る。

【1日目】
いきなり新幹線に乗りそこないました。Rちゃん、ごめんなさい。
すぐに追いかけ、やがてRちゃんの乗ったこだま号を追い越して新大阪に到着。そこから芦屋へ。
芦屋でRちゃん、S條さんと合流。お世話になります。
3人で見に行ったのはヨドコウ迎賓館。これが予想以上によかった!
間取り的には家の中で迷子になりそうでしたが(笑/それがまた良い)、和と洋がどうしてこんなに綺麗に調和してるんだろうと、うっとりしまくりでした。
当然、征当妄想つきだったのはお約束で(笑)。バルコニーから階下へ移動できるのもポイント高かったですv
展示されていたお雛さまにもどきどき。106年前に作られた人形の美しさに、なかなかその場を離れられない私たちでした。
結局、閉館時刻まで居座りましたよ。うふふ。
この夜はS條さん宅にお泊まり。ほんとにありがとうござましたvv 住み着きたいくらい居心地の良いお宅でしたvvv

【2日目】
この日は京都を軽く見物。
午前中は東寺へ。
S司さんとの待ち合わせの前に少しだけ見ましょう、なんて思って行ったら、予想通り待ち合わせの時刻をオーバー。ごめん、S司さん。
東寺はまた今度、ゆっくり見に行きたいですね。
S司さんと合流し、昼食後は大好きな二条城へ。
本当はもう一箇所くらい見ようかという話もあったのですが、これまた「きっと時間的に無理」という見解の一致をみて(苦笑)、二条城オンリーでしっかり見ることになりました。
ふだんは二の丸御殿しか拝見できないのですが、今回は特別に本丸御殿が公開されていたんですね。これは見ないわけにはいきません。
『現在の本丸御殿は、京都御苑今出川御門内にあった旧桂宮邸の御殿を、明治26年から27年にかけて本丸内に移築したものです。』とのことで、創建当時の本丸御殿ではないのですが、たいへん興味深く見てくることができました。
個人的に好きなのは台所と三階。三階の部屋からは庭と周辺の町や山が見渡せて、ここで雪見を…と思わずにはいられませんでした。ちょうど私たちがこの部屋に行ったときには、外で本当に雪が降っていましたしね。
その後、二の丸御殿へ移動。
ここではもう、何と言っても各所の彫刻が私の大のお気に入り。上ばかり見ているから首が痛い痛い(苦笑)。
その上今回は、壁にしろ襖にしろ皆であれがいいこれがいいと言い合っていますから、私たちの歩みが遅い遅い。ほらほら、後が詰まってますよ~(^_^;)。
なかでも大広間ではかたつむりもびっくりの歩みの遅さ。…遅いどころか後退してましたから!(笑)
なんともね。弱冠20歳で二条城二の丸大広間の絵を描いた狩野尚信にも感心しましたが(探幽のものより若々しく勢いがあります。探幽の絵の迫力や枯れ具合もとても好きですが、尚信作のものも今回はとてもいいと感じました)、それに輪をかけて私たちの話題になっていたのは、この大広間にあった人形たちだったのでした。
「ちょっと疲れてる」「今日の晩御飯のこと考えてるよね」などと言われていた人形たちは、きっと夜になったら会議を開いていたことでしょう。
…なーんてことを話していた私たちは、ここでも「閉城5分前です」「2分前です」「あと1分です」と係の方に言われながら建物を出たのでした(^_^;)。いやはや。
二条城の感想を一言。
「おもしろかった!!」──この感想、ちょっと変ですから!!(笑)

綺麗な町並みをふらりふらり散策しつつ、少しお土産なんかも買ったりして。
夕食は念願の「羽柴」にて。豆腐料理、すこぶるおいしかったですv また行きたい。

【3日目】
今回の旅のメインの一日。朝からすこぶる元気です!
近鉄奈良駅に荷物を置いて、まずはJRの奈良駅へ。途中、神社が見えたのでちょっと寄り道。率川(いさがわ)神社でした。軽く参拝。
奈良駅からは桜井駅へ。のんびりの列車が嬉しい♪
そこからまずは聖林寺へ。ここの十一面観音さまがとにかく素敵なのだと聞いていて、とても楽しみにしていました。
そして、4人だけで静かに座して、ゆっくりと拝ませていただきました。
見る角度によって少しずつ印象の変わるお顔も、指先のもつ表情の美しさも、もちろんそれだけで十分すぎるくらいに素晴らしいのですが、それ以上になにか胸に迫ってくるものがあってがらにもなく涙が出そうになりました。
こうして貴重な時間を得られることに、それをわかち合える友人たちがいることに、そこへ辿り着くまでの自分を支えてくれた人がいることに、深い感謝を感じるとともに、この先の幸せを心から願いたい。そんな気持ちになったのでした。

柔和で安心感を与えてくれるご本尊さまやその周りの仏様にももう一度ご挨拶をして、さらに周囲の景色も堪能。「これからあの辺を歩くからね♪」とのS條さんの言葉に、さらに元気一杯に歩き出したのでした。

そのへんのお店(食堂って感じ?)で適当に昼食をとって、今度は「山の辺の道」へ進入。細い道、山の道、と大喜びv
可能なら桜井から天理までの全行程を歩きたいね、と言ってはいたものの、多分行けても半分でしょうとの予想のもとに歩き始めました。
結論から言うと、歩いたのは3分の1ほどでした。
しかも、夕方からの東大寺の「おたいまつ」を諦めて、そのぶんの時間まで山の辺の道にまわしました。
それくらいのんびり。歌碑も寺も神社も春を告げる花や川のせせらぎですら、私たちにとっては足を止めさせるトラップ!(笑)
そんなんじゃろくに歩いてないんじゃない? と思われるかもしれませんが、この日の歩数は夕方の段階で3万歩超え。ざっと3日分。
いやはや、参った、山の辺の道。ほれるぜ。

この中で私がいちばん行きたかったのは「大神神社」。これで「おおみわじんじゃ」と読みます。
なぜ行きたかったのか。それはですね、ここが能「三輪(みわ)」の舞台になっているからです。実在の僧・玄賓僧都(げんぴんそうず)と三輪明神(この場合は女神)の物語で、たいへん幻想的な曲になっています。
三輪の解説を聞いた際に、いつか行こうね、と話していたのですが、それがこんなに早く実現するとはさすがに思っていませんでした。
神社自体は、さすがに大和国一之宮、立派です。立派過ぎてどこを見たらいい? とか思っちゃいました(笑)。
能に出てくる「衣掛けの杉」も見て、その他の歌碑や祈祷殿なども見て、お次は「くすり道」へ。ここを抜けて、病気平癒の神様を祀る狭井神社(さいじんじゃ)へ行きます。
ここでは、ちょうどお仕事の時間だったらしく、神官がお供えをし祝詞を上げる場面に出くわしました。4人揃って無言で凝視(笑)。
薬井戸(くすりいど)に湧き出ているお水は万病に効くと言われているので、私たちも少しずつ飲ませていただきましたvv
この神社で申込みをして、三輪山へ入ることもできます。三輪というのは、この山そのものを神として祀っていますので、山に入るには許可が要り、ちゃんとお清めをしてから入山することになります(登拝(とはい)というそうです)。
次回はぜひとも登拝したいと思います!

まだまだある神社。どこへ参ればよいものかと少々迷いつつも、とにかく行こうと久延彦神社(くえひこじんじゃ)へ。ここは智恵の神様。これは行かねばなるまい(笑)。
と。その途中で、展望台のようなものがあったので立ち寄りました。

やられました。大和三山です!
写真じゃ見えにくいかもしれませんが、一応書いておきます。
比較的手前に見える小高い丘みたいな山です。同じくらいの高さのものが3つあるのですが、わかるでしょうか?
左から、天香具山(あまのかぐやま)、畝傍山(うねびやま)、耳成山(みみなしやま)です。畝傍・耳成の向こうにあるのが葛城山(ここも能の主題になっています)と金剛山。写真にはありませんが、少し右のほうに二上山(ふたかみやま)があります。
ここで討論。香具山がわかりにくーい!(笑)
しばらくの間、「あれだと思うんだけど…?」と話していました。
「今夜は大和の山々(&神々)、大会議だね…」
またか! また議論を呼んでしまうのか、私たち!!(^_^;)
そんな素敵な大和の風景でした。

ところで。この大和三山については、三つの山が恋人を取り合ってたよね? という話題が出ました。
これが男2:女1だったか男1:女2だったかでしばらく話す。
その場では男二人が女一人を取り合ったんだっけ? ということで落ち着きましたが、帰ってきてから調べてみたら反対でした。男性一人を女性二人が取り合ったのですね。
これは16日に見に行く能「三山」の題材になっています。
香久山(膳夫公成:かしわでのきんなり)、畝傍山(桜子)、耳成山(桂子)という配役になります。
が、ここでもう少しネット上を徘徊してみたら、ちょっと素敵なページに行き当たったのでリンクしてみます。
http://www.nantobank.co.jp/syohin/manyou/motto/n0120.htm
ここでは、天智天皇(中大兄皇子)・天武天皇(大海人皇子)・額田王の三人の関係に寄せて、男性二人が女性一人を争ったという解釈で大和三山を見ています。
いずれにしても、初めて直接目にした三山及びその周辺の山々は、感動するに不足なし!
背後の三輪山にももう一度ご挨拶をして、今度こそ久延彦神社へ行ったのでした。

(しまった。ついつい3日目が長くなっちゃってるなぁ…)
続きはまた明日。

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