手間取る。

午前中に発送したかった仕事が間に合わず。無念。
いえ、明日中に納品というものなので、明日の朝宅配便に乗せても大丈夫なんですけどね。
さっさと終わらせて次にいきたかったんです。でもだめでした。あーあ。
私の仕事の一つに、出版物の校正の作業があります。
校正というのは普通、元原稿と照らし合わせて版下のミスを指摘したり、明らかな誤字・誤用や不明点の確認を促したりする作業なのですが、私の仕事ではもう少し面倒なことをやります。
というのは、私が扱っているのは自費出版物の原稿なので、著者は皆さん素人さん。文章もなってなけりゃ、誤字脱字も物凄く多くて、何が正しいのかわからなくなる、と同じく校正や編集を受け持っている者同士で話したりしちゃうような原稿がかなりの割合を占めるのです(^_^;)。
なので、明らかな誤字脱字はデータを直した状態で初校を出してください、と言われてます。手書き原稿をパソコンで入力していく場合には、その段階でもう正しい文字にして結構です、と言われてます。その入力をするのも勿論私です。
詩やエッセイ、自伝(自分史)なんかも扱いますが、私に一番多く回されてくるのはやっぱり小説。
以前、どうにもこのまま出版させるわけにはいかないよ、絶対に書き直すべき! という作品に対して長々と指導書・提案書を書いたら、その後「小説はヒラノに」ということになったようです(笑)。
どの原稿だってそうだけど、特に小説に関しては作者の思い入れやゼロから書き上げる苦労がすごくよくわかるので、なるべくなら手を入れたくない。
でもこのままじゃ文章として破綻している。または物語が荒すぎる。伝わるはずのものも伝わらない。
そういう作品にどう編集の提案をしたものかと、かなり悩むんですよね。
今回の作品は、比較的よくできた原稿でした。言いたいこともわかるし、内容的にはとてもいいことを書いてあるのです。
でもなんだかうまくない。
感動が薄い。
読んでてすっきりしない。
要するに、小説になりきってないんだな。
こういうのが一番困る(T_T)。
そんなわけで手間取りました。
何とか提案書も仕上げて送りましたけど、私の言いたいこと分かってもらえるかなぁとちょっと不安。
そしてこういう作品に出会うたび、自分でも頑張ろうね、と思うのでした。

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