本と羊羹と能狂言

昨日の写真は、10/9に能を観にいった際、ゆださんからいただいた一口羊羹なのです♪
ありがとうございますv
トルーパーの全5色のものがあったそうで、そのうち3色を私もいただきました♪
10月ですので、写真はわが家の大元である征当色としました(笑)。
 緑:静岡茶
 青:ブルーベリー
 水色:がごめ昆布
がごめ昆布とは収穫量のとても少ない高級昆布だそうです。伸ちゃん……。
ブルーベリーはあまりそれらしい味はしなかったようで、ちょっと残念(旦那に一口で食べられました/笑)。
普通においしかったのはお茶。これはやはり羊羹とも相性がいいようです。
昆布は「おお!昆布だ!」という感じで(笑)、とても上手に作ってあると思います。これもおすすめ。

 

さて、この日の能は「芭蕉」「女郎花」。久しぶりに矢来能楽堂に行ってきました。
ここの座敷席は座布団席だったかな? と記憶していたのですが、チケットには座席番号があり、行ってみると綺麗に椅子が並べられていました。ちょっとかわいいw
で、この椅子の座り心地がよかった!
低めの椅子(多分折りたためるものです)なので、通常のパイプ椅子では高すぎるヒラノにも快適。いただいて帰りたいくらいでしたわ(笑)。

 

能2曲はどちらも初めて…だと思う。「芭蕉」は見たことがあったかも? 仕舞で見たのかな? と曖昧で、一曲全部を見たことは多分ないよね、とか思ってました(^_^;)。会場まで行く間に詞章を読んだ限りでは内容に記憶なし。ただ、これは長いけど面白そうだな、と思ったのでした。
そして、本当にどちらも面白かった!
長くて疲れて途中で少し寝ちゃいましたが(笑/多分)、それでも面白かった。(と思えてしまうのが能の不思議なところ?)

 

印象としては芭蕉のはかなさばかりをイメージしていたのですが、曲の中ではもっとずっと存在感がありました。
それから、私はワキ(今回はどちらも僧)が活躍する作品というのが結構好きで、その点でも「芭蕉」は見ていて楽しかったですね。
活躍というほどではないのですが、この曲では僧のほうも少し話をしてくれます。何かの精が出てくるような作品では大抵、前半でシテが自分の身の回りの話をして、後半で今度ははっきり正体を明かして仏の加護を求めるようなものが多いのですが、「芭蕉」ではワキ方が法華経について話し、シテもそれに理解を示すという流れなんですね。
一般的な表現だけど仏教的には別の意味も持つという言葉や、故事にまつわる言い回しなど、勉強しておかないと「なんだそれは?」となることもあるかもしれない詞章なのですが、これもまた盛りだくさんで面白い点だと思います。
後場のシテの装束もはかなげで素敵でした。

 

一方の「女郎花」は、シテは女性だろうと思っていたのに実は男性だという、個人的にびっくりな作品でした(笑)。
先に解説を読んでいたので当日に間違えることはありませんでしたが、女性側から見た話にしたら全く違う作品になっただろうなと思います。

このシテが平安時代の貴族という設定のためか、終盤の舞がそれほど激しくない。平家物語に関連する修羅物などをイメージしていたので、「思ってたより静か。でも切なそうでつらそう」という感想を持ちました。
物語としては、姿を見せなくなった夫(通い婚ですから)への恨みと嘆きを胸に川へ身を投げた妻と、それを知って駆けつけたものの最終的には自分も後追い自殺をした夫の、悲恋と地獄での苦しみ(純愛ではあるのですが、その愛のためであっても仏法的には自殺をしてはいけないわけです)を語るものであり、いつか許されるときが来るといいねと、願いたくなるような曲でした。

 

さて、能のあと、ゆださんとちょっとお茶してきました。
知らないお店が駅前にできている! と、開演前に興味津々だったのです、私(笑)。
何か特別なものがあるというわけではなさそうですが、そこそこおしゃれ。そして、とてもオープンで入りやすいお店でした。お値段はあの辺りでは普通でしょうね。おいしくいただいてきましたw

 

ゆださんには羊羹以外にも彼女の御本をだいぶいただいてしまいました。本当にありがとうございます!
ああ……私も…私もお渡しできるような本を出したい……
かなり切実に思いましたので、以降、本当に真面目に原稿を書く予定です。はい。がんばります。

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